令和5年第三回定例会での一般質問です。
- 鶯谷駅周辺まちづくりの方向性と取り組みについて
- 新型コロナウイルス感染症等の流行に備えた区の体制整備について
- 富士山噴火時の降灰対策と地域防災計画への記載について
- 道路への越境樹木の対応について
1. 鶯谷駅周辺まちづくり(区有地活用と北口バリアフリーの同時推進)
質問の要旨
- 背景:平成18〜27年に活動した「鶯谷駅周辺まちづくり協議会」により、駐輪場整備や凌雲橋架け替え等へつながる提案が蓄積。現在は都市計画マスタープラン/まちづくり誘導方針の下で検討を加速。
- 現況と課題:エリアには区立鶯谷公園・旧坂本小跡地・旧坂本小第2グラウンド(定借中)などの区有地と多数の民有地が混在。駅施設の老朽化、北口バリアフリー未整備が長年の課題。凌雲橋架け替えは十数年規模、学校跡地の定借は令和14年3月31日までと時間制約も大きい。
- 提案・質問(区長へ):区有地の戦略的活用と北口バリアフリー化を核に、地域と協働しつつまちの将来像・段階的実行計画を整理し、機運を高めながら推進すべきではないか。
区長答弁(全文)
区長(服部征夫 さん) 拝野議員のご質問にお答えいたします。
鶯谷駅周辺のまちづくりについてです。
鶯谷駅周辺を含む地域は、台東区都市計画マスタープランにまちづくり推進重点地区と位置づけ、積極的にまちづくりを進めることとしています。現在、来街者を受け入れる拠点やにぎわいと魅力あるエリアの形成の実現を目標に掲げ、まちづくりの検討を行っているところです。旧坂本小学校跡地等の区有地については、まちづくりに活用することで、地域の防災性向上やコミュニティ形成などの様々な課題への対応が可能となる貴重な資源であると認識をしています。今後、地域の皆様と協議を重ねながら、区有地の活用方法も含めて、まちづくりの方向性を検討してまいります。
また、鶯谷駅北口のバリアフリー化の課題については、駅利用者の方々に多大なるご不便をおかけしています。私は、これまでもJR東日本に対しバリアフリー化の早期実現について強く申入れを行ってまいりました。今後も引き続き申入れを行うとともに、駅周辺のまちづくりの機運を高め、安全で快適なまちの実現に向けて取組を進めてまいります。
2. 感染症流行に備えた区の体制(冬季ピークを見据えた受診・入院確保)
質問の要旨
- 背景:区はこれまで接種体制整備や窓口予約など独自の工夫で区民を支援。5類移行後も新型コロナ・インフルは冬季に増加傾向が想定。
- 課題:情報に左右される需要変動に備え、相談対応・接種・医療提供体制を切れ目なく確保する必要。区は永寿総合病院での区民入院病床確保方針を示しており、これを核に医師会等との連携強化が重要。
- 提案・質問(区長へ):発熱相談継続、接種の円滑実施、病床確保を柱に、迅速・的確に対応する全庁体制の方針を示すべきではないか。
区長答弁(全文)
続きまして、ご質問の第2、新型コロナウイルス感染症等の流行に備えた区の体制についてお答えいたします。
新型コロナウイルス感染症に対しては、これまでもワクチン接種体制の整備をはじめ、相談窓口の設置等、感染状況に応じて必要な対策を実施してきました。引き続き基本的な感染対策についての周知・啓発を行うとともに、ワクチン接種についても、国の指示に基づき、希望する方が円滑に接種できるよう体制を整備し、実施してまいります。
また、発熱受診相談センターの運営を継続し、相談への対応や医療機関の案内を実施します。さらに今後の感染拡大に備え、永寿総合病院において区民が入院できる病床を確保します。私は、区民の生命と健康を守るため、迅速かつ的確に必要な対応ができるよう、引き続き関係機関と連携し、感染症対策に取り組んでまいります。
3. 富士山噴火(降灰)への備え(地域防災計画への明記と実務対応)
質問の要旨
- 背景:内閣府・都の報告では都心で最大10cmの降灰想定。鉄道・道路・電力・上下水道・通信などに長期影響の恐れ。
- 課題:屋根への降灰の重量化等は区内での認知が十分でない。情報伝達・安全対策・降灰の収集運搬処分など広域的課題が多い。
- 提案・質問(区へ):国・都の検討結果を踏まえ、本区の対策方針を地域防災計画に明記し、**周知・実務連携(収集・保管・処分)**の体制を整えるべきではないか。
危機管理室長答弁(全文)
危機管理室長(杉光邦彦 さん) 私から、ご質問の第3、富士山噴火時の対応に関する地域防災計画への記載についてお答えいたします。
国の新たな報告では、風向き等により、本区にも多くの火山灰が降ることが想定されており、健康被害やライフラインに影響が生じる可能性があるため、対策が必要であると認識しています。
現在、火山灰への対応としては、震災対策に準じて、国や東京都、警察や消防等と連携した情報共有や区民への迅速な周知などを行うこととしています。
火山灰の収集及び処分などの広域的な対応が求められる課題については、引き続き国や都などの動向を注視するとともに、今後修正を行う地域防災計画に記載するよう進めてまいります。
4. 公道への越境樹木(改正民法を踏まえた安全確保)
質問の要旨
- 背景:高齢化や空き家増で樹木の越境が散見。従来は所有者への依頼のみで、応じない場合に解決難。
- 転機:2021年改正民法233条が令和5年4月1日施行。一定条件下で越境先の土地所有者が自ら枝を切除可能に(所有者が応じない/所在不明/急迫)。公道越境にも適用可能で、区道の安全確保に資する。
- 提案・質問(区へ):適用条件の明確化・運用指針の整備、標識視認や通行安全の確保を目的に、必要時は改正法の適用を含め迅速対応を。
土木担当部長答弁(全文)
土木担当部長(齋藤洋 さん) 私から、ご質問の第4、道路に越境した樹木の対応についてお答えいたします。
区では、現在、区道上に越境した樹木についての通報等が寄せられた場合、所有者に対し枝を切除するように指導し、適切な管理を促しているところです。本年4月1日に施行された改正民法により、一定の条件を満たす場合には強制執行の手続を経ることなく切除することが可能となりました。越境した樹木により道路標識が全く視認できず、歩行者や自動車の通行に著しく支障が生じる場合などには、改正法の適用も視野に入れ、対応を検討いたします。
区が枝を切除することについては、所有者による適切な樹木管理がなされなくなるおそれや切除後の費用徴収といった課題があります。このため、これらの課題や他自治体等の動向も踏まえながら、引き続き個々の実情に応じて適切に対応してまいります。