令和4年第四回定例会での一般質問の要約です。
- 電子申請の課題と今後の取り組みについて
- 森林環境譲与税を活用した普及啓発事業の推進について
1. 電子申請(マイナンバー活用と利用拡大の課題)
質問の要旨
- 背景:DX推進により「待たない・書かない・出向かない窓口」を目指す中、マイナポータルやjGrantsなどオンライン申請の活用が拡大。
- 課題:多くの手続でなおPDF様式のダウンロード→印刷→手書き提出が必要。Excel/Word様式の併用公開や、都が始めた質問に答えると申請書が自動生成される方式などの実装・注視が必要。
- 提案・質問(区長へ):マイナンバーカード連携をはじめ電子申請の拡充を進めるうえでの課題と今後の取組はいかに。
区長答弁(全文)
区長(服部征夫 さん) 拝野議員のご質問にお答えいたします。
ご質問の第1は、電子申請についてです。
電子申請が来庁負担の軽減をはじめ、区民の利便性向上を図るために重要であるという認識は拝野議員と同様でございます。区では、マイナンバーカードを活用したぴったりサービスや東京共同電子申請・届出サービスにおいて、電子申請を受け付けています。今年度も国から示された子育て・介護関係の手続など、電子申請に対応する手続の拡充に努めています。
しかしながら、令和2年に実施した区民アンケート調査において、約8割の方が利用したことがないと回答しており、利用するきっかけや手続がないこと、あるいは申請の操作方法が難しいことなどがその理由として上げられています。
そこで、対象手続の拡大を進めるとともに、自宅等からいつでも手続ができる電子申請の利便性やあるいは操作方法についての説明をする講座を開催するほか、区公式ホームページやSNSでの案内を強化するなど周知を図り、電子申請の利用拡大に努めてまいります。
2. 森林環境譲与税の活用(都市と山の連携・体験型普及)
質問の要旨
- 背景:森林は温暖化防止・国土保全に資するが、所有者不明や担い手不足の課題。森林環境税・森林環境譲与税により地方の財源確保が進む。
- 現状:本区の譲与税は累計約4,100万円を基金積立。公共建築物の木材利用方針に充当予定。
- 提案・質問(区長へ):木材利用に加え、姉妹・友好都市との連携や**森林体験・交流(植林体験等)**など、普及啓発・人材育成につながる事業を展開すべきではないか。
区長答弁(全文)
ご質問の第2は、森林環境譲与税の活用についてです。
本区では、台東区建築物等における木材利用の促進に関する方針を策定し、区が整備する公共建築物等での活用や普及啓発を通じて、木材の利用が持続的に行われるよう取り組んでいます。
次代を担う子供たちをはじめ、多くの方々に植林活動などを通じて、森林の役割あるいは木材利用の意義についてご理解いただくことは、大変重要であると認識しています。
森林体験や交流を通じた普及啓発事業の実施について、現在、検討を進めており、拝野議員ご提案の趣旨を踏まえて、教育委員会と共に、姉妹・友好都市あるいは都内他自治体など関係機関と連携しながら、さらにその取組を進めてまいります。