令和4年第二回定例会での私の一般質問の要約です。
- 災害ボランティアセンターの役割と連携強化について
- 公契約条例の制定に向けた効果と課題について
- 誰もが働きやすい職場づくりの推進について
- 池波正太郎生誕100周年記念事業の計画と連携について
1. 災害ボランティアセンター(区・社協の連携強化)
質問の要旨
- 背景:東京都が首都直下地震・南海トラフ地震の被害想定を10年ぶりに見直し。本区は耐震化・不燃化、自助・共助の周知で被害想定が改善。
- 課題:復興フェーズで要となる災害ボランティアセンターは、現在の設置予定地(社協:下谷1-2-11)が狭く、特例貸付の窓口業務と両立が難しい懸念。大規模災害時のみ設置される性格上、区職員・社協職員も被災者となり得るため、平時からのマニュアル整備と運営体制づくりが不可欠。
- 提案・質問(区長へ):発災時にセンターが十分機能するよう、社協・都との連携を一層強化し、「支援体制の具体化(受入れ動線・機材・人員計画・訓練)」を進めるべきではないか。
区長の答弁(全文)
ご質問の第1は、災害ボランティアセンターについてです。
被災地での多様なニーズに対してきめ細かな対応を行うために、ボランティア活動は重要な役割を担っています。本区では、効果的なボランティア活動を推進する拠点として、災害ボランティアセンターの設置及び運営に関する協定を台東区社会福祉協議会と締結しています。これまで社会福祉協議会では、センター立ち上げ訓練や被災地への職員派遣を通じて運営ノウハウを蓄積するとともに、ボランティアの登録など人材確保を行ってきたところです。
災害発生時、区は協定に基づき、災害の規模や状況に応じてセンター設置の要請を行うことから、今年度合同で実施する訓練の中で、ボランティアの受入れスペースやセンター運営に必要な機材などの検討を進めてまいります。
今後も、災害時において円滑にボランティア活動ができるよう、社会福祉協議会との連携をさらに深め、災害ボランティアセンターの活動体制の強化を図ってまいります。
2. 公契約条例(効果認識と制定に向けた推進)
質問の要旨
- 背景:コロナ後の働き方変化、物価上昇・円安で公共調達環境が変化。国・都・特別区で入札制度見直しや労働条件確保の取組が進展。
- 課題:本区では2013年に趣旨採択、2014年に庁内検討会を設置。2018年当時は「賃金差の発生」「適用範囲の限定」等の課題認識。一方で制定区は5区→10区へ増加し、一定の効果が各区で見られる状況。
- 提案・質問(区長へ):公契約条例の効果をどう認識しているか。効果を認めるなら、制定に向けた検討を前に進めるべきではないか。
区の答弁(全文)
ご質問の第2は、公契約条例についてです。
条例制定の効果については、ダンピング受注の防止や適正な労働環境の整備、区が発注する公共工事や公共サービスの品質の確保などが上げられます。また、区の調達に対する区内事業者の参加機会の拡大など、地域社会の持続的な発展にも資するものであると認識しています。
区ではこれまで、庁内の検討会において、他区の事例を共有し、条例の適用範囲や労働報酬の下限など様々な課題の整理を行ってまいりました。また、制定に当たっては区内事業者や労働者団体などの理解が不可欠であることから、順次意見交換を進めているところです。
私は、昨今の社会経済情勢の変化等も踏まえ、公契約条例の制定は必要であると考えています。そのため、引き続き関係団体との協議を深めるとともに、運用を含めた諸課題についての具体的な検討を行うなど、条例制定に向けて取り組んでまいります。
3. 誰もが働きやすい職場づくり(治療と仕事の両立支援の周知強化)
質問の要旨
- 背景:少子高齢化・多様なニーズに対応し、生産性と就業機会を高めることが重要。がん患者は20〜60代で3人に1人、通院しながら就労する人は約45万人(2019年)。
- 課題:患者側の相談窓口は充実する一方、雇用主側の相談窓口の認知が乏しい。区内事業者からも「雇用を守りたいが、何から整備すべきか分からない」との声。本区の専門家相談支援はあるが周知不足。
- 提案・質問(区長へ):社労士等の専門相談の周知・活用促進を一層進め、多様な働き方を支える職場整備を後押しすべきではないか。
区の答弁(全文)
病気を抱える従業員のため、治療と仕事の両立ができる職場環境の整備に取り組む事業者を後押ししていくことは、多様な働き方ができる社会の実現を図るために重要な取組であると認識しています。
現在、産業振興事業団では、人事・労務管理などに関する経営課題について、ビジネス支援ネットワークを活用した社会保険労務士等の専門家による相談支援を行っているところです。
今後、より多くの方に相談の場をご活用いただけるよう、産業情報誌「ネットワークたいとう」やメールマガジン、SNS等でお知らせするとともに、専門コーディネーターによる事業所訪問に際し、きめ細かな情報提供を行い、一層の周知を図ってまいります。
引き続き、事業者の実情に応じたアドバイスを行うことで、誰もが働きやすい職場づくりの支援に努めてまいります。
4. 池波正太郎 生誕100周年記念事業(地域活性化と連携の拡大)
質問の要旨
- 背景:2023年は台東区が誇る文豪・池波正太郎氏の生誕100年。生涯学習センターの池波正太郎記念文庫はコロナ前年間4万人超が来館。
- 課題:節目の年を全国発信の好機と捉え、既存の企画展・講座にとどまらず、**自治体連携・旅行商品・記念グッズ(地場産業活用・ふるさと納税返礼)**など、地域の活性化に直結する展開が望まれる。
- 提案・質問(教育長へ):特別記念講演、舞台地ツアー、上田市・真田太平記館との連携、地場産業を活かした記念グッズ等の前向きな計画を伺いたい。
教育長答弁(全文)
教育長(矢下薫 さん) 拝野議員の池波正太郎生誕100周年に向けた取組についてのご質問にお答えさせていただきます。
教育委員会では、これまで池波正太郎氏の功績や作品の世界観を広く伝えていくため、池波正太郎記念文庫において池波氏に関わる資料を収集し、保存するとともに、企画展等を実施してまいりました。
令和5年は、池波正太郎氏が生誕し、ちょうど100年という節目の年を迎えます。この記念すべき年を好機と捉え、より一層多くの方にその魅力に触れていただけるよう、特別記念講演会や作品の舞台を巡るツアーの企画、周年記念グッズの作成など、新たな事業についても検討し、実施してまいりたいと考えております。
教育委員会といたしましては、池波氏の持つ魅力の発信にとどまらず、これらの事業が地域の活性化にもつながるよう、関係部署と一体となって取り組んでまいります。