令和2年6月9日の一般質問です。
台東病院とかかりつけ医との連携による在宅療養体制の構築について
私の質問
台東区では、人口10万人当たりの病床数が少ない状況下で、在宅療養の選択肢が重要性を増しています。在宅療養を進めるには、24時間体制の構築が必要であり、後方支援病院と在宅療養支援病院の役割が求められます。現在、永寿総合病院が後方支援病院として機能していますが、増加する需要に対応するためには台東病院も在宅療養支援病院として活躍の場を広げるべきです。地元医師会と協力し、在宅療養体制の早期実現が必要と考えますが、区長のご所見を伺います。
区長答弁
「団塊の世代が75歳以上となる2025年に向け、区民が安心して療養生活を送ることができるよう、地域における在宅療養の支援体制をより一層強化することが必要であると認識しています。台東病院での在宅療養患者受入れ体制の充実については、区で設置する在宅療養連携推進協議会の中で提案されています。本年2月には関係者による部会を設け、具体的な拡充策の検討を始めており、今後も医師会等と連携を図りながら、早期の実施を目指してまいります。」
在宅療養におけるICTの活用の成果と今後の展開について
私の質問
在宅療養では、医療と介護の多職種連携が重要であり、患者情報の効率的な共有が求められます。本区では「たいとう地域包括ケア推進協議会」において、タブレット端末を活用した情報共有が進められています。この取り組みの成果と課題、さらに今後の事業展開について、区長のご所見を伺います。
区長答弁
「たいとう地域包括ケア推進協議会では、昨年9月から構成団体のうち89事業所が参加して、タブレット端末による在宅療養患者の情報共有に取り組んでいます。本年1月に協議会が実施したアンケートによれば、一斉に情報が流せるので時間の短縮ができる、タイムリーな対応が可能となった等、情報共有の円滑化により事務負担の軽減やサービス向上に一定の効果が得られています。ICTを活用し、様々な職種の間でより効果的に情報を共有することは重要であり、今後の事業展開については、昨年度の成果等を踏まえ、引き続き、協議会への支援を行ってまいります。」
ふるさと納税制度を活用した自治体型クラウドファンディングについて
私の質問
ふるさと納税制度を活用した自治体型クラウドファンディングは、返礼品に頼らず、地域の魅力的なプロジェクトを通じて寄附を募る仕組みです。台東区には歴史的資産や地場産業など多くの魅力があり、他自治体の先進事例を参考にしながら、台東区ならではの体験やコト消費を活用したプロジェクトを展開するべきと考えます。さらに、区民のアイデアも取り入れる仕組みづくりが必要です。こうした取り組みについて区長のご所見を伺います。
区長答弁
「区はこれまでも、本区を応援したいという方などのご厚意による寄附をいただいてまいりました。さらに、今月初めには、台東区新型コロナウイルス対策応援寄附金口座を開設し、新たな活用目的の寄附をお願いしています。今般の新型コロナウイルス感染症の影響により、今後の区の財政収支への深刻な影響が危惧される中、クラウドファンディング型のふるさと納税は、新たな収入確保策として有効な手段であると認識しています。今後は、区民の視点も取り入れ、文化や産業、あるいは観光振興など、本区の魅力を発揮できるクラウドファンディングの活用について、検討を進めてまいります。」