Episode 1 観光客の避難誘導
皆さん、こんにちは。台東区議会議員の 拝野けん です。
2019年、私は初めて迎えた本会議で代表質問に立ちました。
その中で最初に取り上げたテーマが「観光客の避難誘導」。
今日は当時の質問と区長答弁をそのままご紹介し、
2025年現在の進捗と今後の課題 をわかりやすく解説します。
【② なぜ聞いた?—当時の背景 】
- 2018年—台東区の来訪者は年間 約5,500万人。
- 災害大国・日本でも、とくに台東区は路地や木造密集地が多い。
- 観光客は 土地勘ゼロ・災害経験ゼロ。
「瞬時に“どこへ逃げるか”が伝わらなければ命が守れない」と感じ、質問を決意しました。
【③ 質問全文朗読 】
2019年9月 本会議代表質問(抜粋)
1点目、観光客の避難誘導 についてであります。
2011年、東日本大震災以降の台東区議会の一般質問を見ますと、震災対策関連の質問が増加いたしましたことは周知のとおりであります。(中略)
台東区を訪れる観光客は 5,500万人 を突破しております。(中略)
区内を訪れる誰もが安心して避難できるようにするため、避難場所の案内をより一層充実すべき と考えますが、区長のご所見をお伺いいたします。
(※ここまでを画面テロップに全文表示)
【④ “いま” の状況 】
- 観光客数:2023年(令和5年)は 3,862万人、うち外国人442万人 と推計。t-navi.city.taito.lg.jp
- 多言語サイン:雷門通り・上野公園など主要45カ所に拡充(23年度末時点)。
- デジタル連携:区公式アプリ「台東防災」に
- 避難所開設リアルタイム表示
- 4か国語チャットボット防災アプリ を実装(2024.9)。
- 訓練:2025年3月、浅草寺周辺で外国人参加型帰宅困難者訓練を実施(参加約300人)。
【⑤ 区長答弁全文朗読 】
服部区長答弁(2019)
災害時、観光客を安全に避難場所まで案内することは大変重要な課題です。(中略)
来街者の目にとまりやすい観光案内板に避難場所を表示する等の取り組みを進めています。(中略)
全ての方にわかりやすく案内をするためには、さらなる工夫が必要 であると考えています。
引き続き地域や関係機関との協働のもと、避難場所のさらなる周知徹底や防災訓練の充実に取り組み、
より効果的な観光客の避難誘導を図ってまいります。
【⑥ 答弁の解説と進捗 】
区長の約束 (2019) | 2025年の実現度 | 評価 |
観光案内板に避難表示 | 上野・浅草は概ね完了 /空白地帯はこれから | ★★★☆☆ |
帰宅困難者対応訓練 | 年1回→年2回へ拡充、外国語アナウンス導入 | ★★★★☆ |
周知徹底の“さらなる工夫” | 防災アプリ強化・SNS発信開始 | ★★★☆☆ |
【⑦ 残る課題と私の提案 6’45–7’30】
- “標識空白地帯”(谷中・入谷)の解消
- サインに QRコード+オフライン地図 を追加
- 区方針「原則在宅避難」と観光客誘導の矛盾をどう説明するか—共通ガイドライン作成
【⑧ エンディング 7’30–8’00】
観光都市台東で “誰ひとり取り残さない防災” を実現するため、
皆さんのアイデアや体験談をぜひコメントでお寄せください。